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「やらなきゃいけないのはわかってる」
「でも、やる気が出ない…」
そんな言葉を、子どもから聞いたことはありませんか?
この一言に、どう返すか。
保護者として、悩む方はとても多いです。
◆「甘えるな!」と言いたくなる
◆「やる気を出しなさい」と叱ってしまう
◆応援しているつもりでも、プレッシャーになっているかもしれない
今回は、そんなお悩みを持つ保護者の方に向けて、
「やる気が出ない」と言う子どもへの正しい声かけと、その乗り越え方をご紹介します。
「やる気」とは、やるべきことに対して心が前向きになるエネルギーのようなもの。
しかし実際は、やる気が出るから行動するのではなく、行動するからやる気が出てくるという側面があります。
◆「とりあえず机に向かった」
◆「簡単な問題を1問解いてみた」
◆「時間を決めて5分だけやった」
このように、“行動を始める”ことでスイッチが入るのが、子どものやる気の特徴です。
「やる気が出ない」と口にする子どもたちは、必ずしも怠けているわけではありません。
実はその裏には、次のような気持ちが隠れていることが多いのです。
◆失敗するのが怖い(自信がない)
◆面倒くさいと感じている(疲れている)
◆何から始めればいいかわからない(整理できていない)
つまり、「やる気がない」のではなく、“やる気が出せない状態”にあるという見方が大切なのです。
→ 感情で叱ってしまうと、子どもは「責められている」と感じ、自己肯定感が下がります。
→ 他人との比較は、子どものやる気を奪い、逆効果になります。
→ 見放されたと感じると、「どうせ自分なんて」と諦めモードに入ることも。
子どもの状態に“共感”することで、「分かってくれている」と感じさせることができます。
“最初の一歩”のハードルを下げて、動き出すきっかけを作ってあげましょう。
「手を貸す」のではなく、「状況を整理する手助け」をしてあげるのがポイントです。
“5分ルール”は、やる気が出ないときに効果的な習慣です。
◆「5分だけならできそう」
◆「意外と続けられるかも」
◆「始めたら集中できた」
こうして、“やる気は後からついてくる”を体感させることができます。
◆宿題の順番
◆勉強する時間
◆休憩タイミング
小さなことで構いません。「自分で決めていいよ」と言われることで、主体性が芽生えます。
◆「ここまで終わったんだね!」
◆「前より速くできたね」
◆「前は難しかったのに、もうできるんだね!」
成果が小さくても、「できたことを認めてもらえた」という感覚が、やる気の根になります。
私たち塾でも、「今日はやる気がないです…」と机にうつ伏せになる子は少なくありません。
そんな時こそ、頭ごなしに叱るのではなく、まずは「その子の状態を知ろうとする姿勢」が大切です。
◆「今日は学校どうだった?」
◆「何がしんどいか、話してみようか」
◆「じゃあ、まずは一問だけ解いてみよう」
そうした積み重ねの中で、自分から机に向かえるようになる子どもたちを、何人も見てきました。
◆家では「やる気が出ない」と言ってしまう
◆塾では頑張れることがある
◆そのギャップを埋めたい
そんな時は、ぜひ塾との情報共有も活用してください。
◆「最近家で○○と言っていて…」
◆「やる気が出ない時、どんな風に対応されていますか?」
といった相談があると、塾でも声かけや関わり方を工夫し、家庭と連携して子どもをサポートできます。
「やる気が出ない」のは、悪いことではありません。
大人でも、そんな日があるように、子どもだって揺れるのが当たり前です。
大切なのは
◆責めないこと
◆共感すること
◆仕組みで支えること
そして、「やってみたらできた」という成功体験を積ませることです。
「自分で動ける子」に育てるために、まずは一歩目の“背中押し”を。
それが、保護者としてできる最高の応援ではないでしょうか。
5-days横川教室の教室長。歴史の授業に自信があり、楽しくてわかりやすい解説が好評です。「生徒が誰かに勉強を教えられるほど得意になってほしい」を信念に、日々指導に熱を注いでいます。現在ダイエットにも挑戦中で、目標はあと5kg減!勉強も健康も、日々コツコツ積み重ねを大切にしています。