目次
中学3年生になると、多くの家庭で「志望校どうする?」という会話が始まります。特に福岡県は、進学校から専門高校、特色ある私立校まで選択肢が非常に豊富で、「どこを選べばいいのか迷ってしまう」という声を塾でもよく耳にします。
今回は、福岡県の中学生と保護者の皆さまに向けて、「志望校を選ぶときに子どもと話すべきこと」を、教育の現場で得た知見を交えながら、丁寧に解説していきます。
志望校を考えるうえで、最初に気になるのは「偏差値」や「内申点(評定)」かもしれません。確かにこれらは合否に直結するため、重要な指標です。福岡県の公立高校入試では、3年間の内申点と学力検査の得点を合算して合否を判定する学校が多く、内申点の重みも無視できません。
しかし、偏差値や成績だけで志望校を決めてしまうと、本当に自分に合った高校生活を送れない可能性もあります。
たとえば、同じような偏差値帯でも以下のように学校のカラーは大きく異なります
〇修猷館高校(福岡市):伝統ある文武両道の進学校。自立した生徒が多く、自由な校風。
〇筑紫丘高校(福岡市):難関大学への進学率が高く、学習環境が整っている。
〇福岡中央高校(福岡市):進学実績とともに、芸術・文化系の活動も盛ん。
このように、それぞれの学校が持つ雰囲気や教育方針、部活動の特色などは数字には現れません。高校は「勉強する場所」であると同時に、「人間関係を築き、人生の基盤をつくる場所」でもあります。自分の性格や興味に合う環境を探す視点がとても大切です。
中学生に「将来の夢は?」と聞いても、すぐに答えが出てこないことは多いものです。しかし、「好きなこと」「得意なこと」から将来の進路をぼんやりとでも描くことで、志望校選びの軸が見えてきます。
例えば以下のようなケースがあります
〇看護師を目指したい→ 福岡市立看護高等学校(専門学科で実習が充実)
〇デザインや映像に興味がある→ 福岡工業高校のデザイン科や情報工学科
〇文系の大学に進学したい→ 修猷館、筑紫丘、小倉など進学校の普通科
〇部活を続けながら高校生活を充実させたい→ 部活動が盛んな公立校(例:福翔高校、春日高校など)
専門学科のある高校に進むと、専門性が高まる一方、途中で進路変更しにくくなることもあるため、「将来にある程度の方向性がある子」に向いています。逆に、まだやりたいことが明確でない場合は、普通科の高校に進みながら幅広く可能性を探すという選択肢も有効です。
志望校を決める前に、福岡県の高校入試制度についてしっかり把握しておきましょう。
福岡県では、主に以下の2つの入試方式があります。
〇推薦入試(2月実施)
学校の推薦が必要で、書類審査・面接・作文または小論文などが行われます。合格できれば早期に進路が決まりますが、募集枠が少なく、倍率が高い傾向があります。
〇一般入試(3月実施)
主要5教科の筆記試験(国・数・英・理・社)と内申点で合否が決まります。大半の生徒がこの試験を受けます。
※一部の高校では、学力重視型・内申重視型など複数の判定方式を併用しています。
以前は「学区」が厳格に分かれていましたが、現在は県内どの公立高校にも出願が可能です(通学に無理がない範囲で)。ただし、遠距離の場合は通学時間や交通費、生活リズムへの影響も踏まえて検討しましょう。
福岡県では、私立高校が第一入試として1月下旬〜2月上旬に実施されます。多くの中学生が「私立高校はすべり止め」と考えていますが、実際は教育方針や進学支援が充実した私立も多く、特待制度を利用すれば授業料の負担が軽減されるケースもあります。
志望校選びにおいて、保護者の関わり方は非常に大切です。とはいえ、「親がすべて決める」のではなく、「子どもと一緒に考える」姿勢が求められます。以下の3つの視点で話し合いを進めましょう。
① 子どもが「通いたい」と思える学校か?
最も大切なのは、本人の「この学校で学びたい、生活したい」という気持ちです。受験勉強はつらい時期もありますが、明確な目的意識があれば乗り越えられます。「行かされる」ではなく「自分で選んだ」志望校は、大きな原動力になります。
② 校風・雰囲気が子どもに合っているか?
校則の厳しさ、自由度、イベントの多さ、部活動の盛り上がり、制服や通学方法など、学校によって雰囲気は様々です。オープンスクールに参加したり、在校生や卒業生の話を聞いたりして、肌感覚で相性を確認しましょう。
③ 家庭の状況に合っているか?
通学時間や交通費、進学にかかる費用など、現実的な面も大事な判断材料です。特に私立高校や遠方の高校を考える場合は、事前にシミュレーションしておくと安心です。
①難関校に挑戦したいけど内申点が足りない。無理ですか?
A. 決して無理ではありません。福岡県では内申点と入試の点数の両方を見ます。特に一般入試では学力検査の配点も大きいため、当日の得点次第で十分に合格可能です。残りの期間でしっかりと対策をすれば道は開けます。
②やっぱり私立高校より公立の方がいいのでしょうか?
A. 最近の私立高校は進学実績・設備・指導体制の面でも非常に充実しています。特待制度など経済的支援も手厚く、選択肢として見直す家庭も増えています。
③推薦入試って何を準備すればいいの?
A. 内申点が基準に達しているかの確認がまず必要です。そのうえで、作文や面接の練習を早めに始めましょう。志望動機をしっかり言語化できるかが合格の鍵です。
志望校選びは、一生に一度の「高校受験」に直結する重要な判断です。後悔しないためには、以下の3つのアクションを今から実行しておきましょう。
① 学校見学・オープンスクールに積極的に参加
高校のパンフレットやホームページでは分からない「リアルな雰囲気」を知るためには、実際に足を運ぶのが一番です。生徒や先生の様子、校舎の雰囲気、授業やクラブ活動の様子などを五感で感じることで、「ここなら頑張れそう」という確信を得られます。
② 学校の教育方針・特色を調べる
学力面だけでなく、「どんな生徒を育てたいか」という教育方針も学校ごとに異なります。進学に強い学校、資格取得に力を入れている学校、ICT教育が進んでいる学校など、教育環境の違いは高校生活に大きな影響を与えます。
③ 自分自身の価値観・生活スタイルを振り返る
「自分はどういう学校生活を送りたいのか?」を考えることも大切です。自主性を重視する自由な校風が向いているのか、規律のある環境の方が力を発揮できるのか、通学距離や時間、家での学習とのバランスなども視野に入れて、自分に合ったスタイルを見つけましょう。
志望校を決めたら、次に考えるべきは「どうやって合格までの道を歩むか」です。受験は知識量だけでなく、計画性・継続力・自律力が問われる総合的な挑戦。以下の学習ポイントを押さえておきましょう。
① 過去問の活用
志望校の過去問は、傾向や難易度を知るための最高の教材です。5教科すべてにおいて、出題形式や時間配分を把握し、自分の「今の実力」と「必要な対策」のギャップを明らかにしましょう。
② 生活リズムの安定化
受験期は「夜型」になりやすくなりますが、入試本番は午前中に実施されます。体調を崩さず、本番にベストを出すには、夏〜秋の段階で生活リズムを整え、集中できる「勉強のゴールデンタイム」をつくることが重要です。
③ 弱点の早期克服
「苦手だから後回し」では、成績は上がりません。むしろ今こそ「苦手科目」「苦手単元」に正面から取り組む時期です。分からないことは先生や塾の講師に早めに相談し、克服の糸口を見つけましょう。
高校受験は、ただの通過点ではありません。それは、10代の大切な時期に「自分で将来を考え、選び取る」初めての機会です。もちろん、不安や迷いはつきものです。しかし、その一歩を踏み出す勇気が、未来を大きく切り開く力になります。
5-Daysでは、学習指導だけでなく、生徒一人ひとりの将来像に寄り添った「進路指導」を大切にしています。どんな高校を目指すにしても、「自分に合った環境で、前向きに過ごせる3年間」を選び取ってほしい。私たちはそのためのパートナーでありたいと考えています。
さあ、これからが本番です。「なんとなく」ではなく、「納得して」志望校を決めることで、高校生活がより実り多いものになります。受験は決して孤独な戦いではありません。家族、学校、そして私たち5-Daysが一丸となって、あなたの進路を全力で応援します。
「受験対策を始めたいが何からすればいいか分からない」「志望校に向けてまずは学習習慣から整えていきたい」という方は、ぜひ5-Daysの無料体験授業を受けてみてください!
5-Daysの教室長は地域の教務情報を常にアップデートし、安心して受験対策がスタートできるように準備しております!
無料体験の受付はこちらから!
こんにちは!5-Days 野芥教室の教室長、波多江です。このページをご覧いただき、ありがとうございます! これまで多くの生徒さんと関わる中で感じているのは、「勉強がちょっと苦手かも…」という子ほど、ふとした瞬間にぐんと伸びる力を持っているということです。だからこそ、まずは「できた!」という小さな成功体験を積み重ねること、そしてそれを毎日しっかり承認することがとても大切だと考えています。当教室では、ただ知識を教えるだけでなく、「自分で勉強する力」を育てることを大切にしています。学校のテスト対策はもちろん、将来にもつながる“本物の学力”を、私たちと一緒に身につけていきましょう!皆さんにとって安心して通える教室、そして前向きな気持ちになれる場所を目指して、スタッフ一同、日々取り組んでいます。 まずは体験授業や教室見学だけでも大歓迎です!お会いできるのを楽しみにしています!
体験終了後、面談をさせて頂き、お子様に合わせた今後の学習プランをご提案させていただきます。
定期試験対策・受験対策にも使えます!毎日の学習習慣の定着化、苦手克服などにぜひご活用ください。