近年、スマートフォンやゲーム機は子どもたちの生活に欠かせない存在となっています。友達との連絡、動画視聴、SNS、ゲーム、さらには学習アプリの利用など、その用途は多岐にわたります。一方で、「スマホの利用時間が長いと勉強時間が減るのではないか」「成績に影響するのではないか」といった声も多く聞かれます。
今回のアンケートでは、「1週間でスマホやゲームを使った時間はどれくらいですか」という質問を行い、小学生・中学生それぞれの成績帯ごとの傾向を分析しました。その結果から見えてきた、スマホ利用と学習の関係について考えてみたいと思います。
まず小学生の結果を見ると、成績上位層ほどスマホやゲームの利用時間が短い傾向が見られました。
特に目立ったのは、「0~59分以内」と回答した割合です。上位成績帯の児童では、この「59分以内」の割合が高くなっていました。一方で、成績が下がるにつれてスマホやゲームの利用時間が長くなる傾向が見られます。
この結果から考えられることの一つは、スマホやゲームに使う時間と学習時間のバランスです。
小学生の場合、学校の授業以外で自由に使える時間は限られています。そのため、スマホやゲームの時間が長くなれば、その分だけ読書や宿題、家庭学習に使える時間が減る可能性があります。
もちろん、スマホを使っていても成績が良い子はいますし、利用時間だけで成績が決まるわけではありません。しかし、今回の結果からは、成績上位層ほどデジタル機器との付き合い方をコントロールできている様子がうかがえます。
また、保護者による利用ルールの有無も影響しているかもしれません。
例えば、
・夜8時以降は使わない
・宿題が終わってから使う
・1日1時間までにする
といった家庭内ルールがあることで、学習時間が確保されやすくなります。
小学生の段階では自己管理能力がまだ発達途中であるため、保護者が適切にサポートすることが重要だと言えるでしょう。
一方で、中学生の結果は小学生ほど単純ではありませんでした。
中学2年生・中学3年生では、どの成績帯でも「4時間以上」の割合が高い傾向が見られました。つまり、成績上位層であってもスマホ利用時間が長い生徒が少なくないということです。
また、中学1年生では、上位成績帯において「3時間以上」の利用者の割合が比較的高いという特徴も見られました。
この結果だけを見ると、「スマホを長時間使っていても成績には関係ない」と考えたくなるかもしれません。しかし、実際にはそう単純ではありません。
中学生になると、小学生と比べてスマホの利用目的が大きく変化します。
例えば、
・調べ学習
・英単語アプリ
・学習動画の視聴
・オンライン教材の利用
・学校からの連絡確認
など、学習に関連した用途が増えてきます。
特に近年は動画教材や学習アプリが充実しており、スマホ自体が学習ツールとして機能しています。
そのため、アンケートで「スマホ利用時間が長い」と回答した生徒の中には、勉強目的で使用している生徒も含まれている可能性があります。
つまり、中学生の場合は「スマホを何時間使ったか」だけではなく、「何に使ったか」が非常に重要になるのです。
以前はスマホやゲームは主に娯楽のためのツールでした。しかし現在では、学習支援ツールとしての役割も大きくなっています。
例えば、分からない問題をすぐ検索できる環境は学習効率を高めます。
数学の解説動画を見たり、英語の発音を確認したり、歴史の解説コンテンツを視聴したりすることで、理解が深まるケースもあります。
実際に、成績上位の中学生ほど学習アプリや教育動画を積極的に活用しているという調査結果も数多く報告されています。
そのため、
「スマホ=悪いもの」
と考えるのではなく、
「スマホをどのように活用するか」
という視点が重要になっています。
同じ3時間の利用でも、
・3時間ゲームをしていた生徒
・1時間ゲーム、2時間学習動画を見ていた生徒
では、その意味は大きく異なります。
利用時間だけでは見えない部分が存在することを理解する必要があります。
今回のアンケート結果から見えてくるのは、「成績上位層は時間管理が上手である」という点です。
小学生では利用時間そのものを抑える傾向が見られました。
中学生では利用時間が長くても、学習に活用している可能性が考えられます。
共通しているのは、スマホやゲームに振り回されるのではなく、自分で目的を持って使っていることです。
勉強すべき時間に勉強し、休憩時間に楽しむ。
そのメリハリを持てる生徒ほど、学習成果につながりやすいと考えられます。
逆に、
・気づいたら動画を見続けていた
・SNSを開いたら30分経っていた
・勉強中に通知が気になって集中できない
という状態では、学習効率が下がってしまいます。
スマホの利用時間そのものよりも、「自己管理能力」が成績に影響している可能性は非常に高いと言えるでしょう。
では、家庭ではどのようなサポートができるのでしょうか。
まず大切なのは、スマホを一方的に禁止することではありません。
禁止だけでは反発を招きやすく、隠れて利用する原因になることもあります。
それよりも、
・勉強時間を先に確保する
・利用時間の目安を決める
・学習目的の利用を認める
・就寝前の使用を控える
といったルールづくりが効果的です。
また、「今日はスマホで何をしたの?」と日常的に会話することで、利用内容を把握しやすくなります。
学習アプリや教育コンテンツを一緒に探してみるのも良い方法でしょう。
今回のアンケートでは、小学生では成績上位層ほどスマホやゲームの利用時間が短い傾向が見られました。特に「59分以内」の割合が高く、学習時間とのバランスを意識している様子がうかがえます。
一方、中学生では成績帯に関わらず長時間利用者が多く、上位成績帯でも3時間以上利用しているケースが見られました。これは、スマホを学習ツールとして活用している可能性を示していると考えられます。
つまり、「スマホを使う時間が長い=成績が悪い」とは必ずしも言えません。大切なのは利用時間だけではなく、その使い方です。
これからの時代、スマホは学習にも娯楽にも使える便利なツールです。だからこそ、子どもたちにはスマホを上手に活用する力と、自分で時間を管理する力が求められます。
スマホを敵と考えるのではなく、学びを支えるパートナーとして活用しながら、勉強とのバランスを取ることが、これからの学習においてますます重要になっていくでしょう。
毎日個別塾5-Days谷保校教室長。 勉強には一人一人に合った方法があると思います。だからこそ、自分にぴったりの方法を見つけられるようサポートしていきたいと思っています。勉強に対して前向きな気持ちを持っていただくきっかけになれば嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!