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「もっと早くやらせておけばよかった…」
これは、中学生や高校生の保護者の方と話していると、驚くほどよく出てくる言葉です。
成績のことではありません。もっと根本的な、「考える力」の話です。
言われたことはできる。でも、少し問題が変わると手が止まる。
自分で考えようとせず、すぐに答えを求める。
こうした状態に気づいたとき、多くの保護者の方が初めて焦り始めます。
ただ、その時点で変えようとしても、正直かなり難しい。
なぜなら、「考える力」は短期間で身につくものではないからです。
サッカーのワールドカップを思い出してみてください。
日本代表が強豪国と戦うとき、事前に用意した戦術だけで勝てることはほとんどありません。
試合中に状況はどんどん変わり、想定外の出来事が必ず起きます。
そのとき、勝敗を分けるのは何か。
それは、「その場で考えて動けるかどうか」です。
パスコースが消えた瞬間に別の選択肢を見つけられるか。
守備の形が崩れたときに瞬時に立て直せるか。
流れが悪い中で、自分たちでリズムを作り直せるか。
これはすべて、「考える力」です。
そしてこの力は、トップレベルになってから急に身につくものではありません。
幼い頃からの積み重ねでしか育たないものです。
では、その「考える力」をどうやって育てるのか。
そこで重要になるのが、小学校で始まっているプログラミング教育です。
ただし、ここで勘違いしてほしくないのは、
「パソコンができるようになること」が目的ではないという点です。
授業でやっているのは、もっとシンプルで本質的なことです。
例えば、「キャラクターをゴールまで動かしてください」という課題。
一見簡単そうに見えますが、やってみるとすぐに壁にぶつかります。
思った通りに動かない、途中で止まる、違う方向に進む。
ここで子どもは考えます。
「どこで間違えた?」「順番を変えたらどうなる?」
「この動きは本当に必要?」
誰かが答えを教えてくれるわけではありません。
自分で仮説を立てて、試して、失敗して、また考える。
この繰り返しこそが、「思考力」を育てている正体です。
今の子どもたちは、放っておくと「指示待ち」になりやすい環境にあります。
答えがすぐに手に入る時代だからこそ、自分で考える機会が減っているのです。
サッカーでも同じです。
監督の指示だけで動くチームは、強豪相手には通用しません。
ピッチの上で、自分たちで判断し、修正できるチームだけが勝てるのです。
子どもの将来も、それと同じです。
今の環境次第で、「考える子」になるか、「待つ子」になるかが分かれます。
小学生の時期は、思考力を伸ばすうえで非常に重要です。
失敗を恐れにくく、柔軟で、好奇心が強い。
この時期に試行錯誤を経験することで、大きく成長します。
逆に、年齢が上がると、失敗を避け、正解を求める傾向が強くなります。
だからこそ、小学生の今が「ゴールデンタイム」なのです。
やるべきことはシンプルです。
それは、「すぐに答えを教えないこと」。
「どう思う?」「他のやり方は?」
と問いかけるだけで、子どもは考え始めます。
時間はかかりますが、この積み重ねが将来の大きな差になります。
ワールドカップで勝てるチームは、
自分たちで考え、判断し、修正できるチームです。
その力は特別な才能ではなく、小さな頃からの積み重ねで育ちます。
もし少しでも不安を感じているなら、
それは今が行動のタイミングです。
小学生の今だからこそできる教育が、
子どもの未来を大きく変えていきます。
声の大きさと情熱では誰にも負けない教室長。休日には必ずと言っていいほどサンフレッチェ広島の試合を観に行くほどサッカーが大好き。 中学・高校の英語の教員免許を取得しており、英語の指導に絶対の自信を持っているが、何故か国語の授業のほうが人気。 特技は生徒がなぜこのような間違いをしたのか的確に当てられること。 それゆえ生徒から「心が読める」と言われ、心理学に興味を持ち始めている。