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2026.05.13

小学校の勉強を中学校につなげていくために【理科編】

まずはご相談ください!


はじめに

 小学校、中学校、高等学校……と学校段階が上がっていくにつれ、当然ながら勉強の難易度は上がっていきます。そして、その勉強の内容は「小学校で勉強したことをもとに中学校でより発展的な学習をする」、「中学校で勉強したことをもとに高等学校でより専門的に学習する」というように、「かつて学習したことを次の段階に活かしていく」構造になっています。

言い換えれば、小学校の勉強でつまずくと中学校の勉強はうまくいかないし、中学校の勉強でつまずくと高等学校の勉強はうまくいかないのです。
 すべての勉強の基礎になるのは、言わずもがな小学校です。先ほど「学校段階によって勉強の内容はより発展的になる」旨を述べましたが、それは勉強における最小単位である「単元」にも同じことが言えます。

たとえば算数ではたし算の概念を理解できていないとかけ算でつまずいてしまうし、かけ算の概念を理解できていないと、その後のかけ算の筆算や各種図形の面積を出すことさえ難しくなってしまいます。

えてして日本における「勉強」の在り方は、「基礎があって応用がある」を徹底した図式になっています。
 

そして、小学校の勉強において最も子どもたちがつまずきがちなのが理科と社会科です。無論、国語や算数も大事ですが、この先の学校段階への接続を考慮したとき、一番カギを握る教科であるといっても過言ではないでしょう。


 ここでは対象を理科に絞り、どのように理科という教科に向き合い、どのような勉強の姿勢を形作っていくかを私の経験に則ってお伝えできればと思います。

 

【1】「通知表」の考え方


 そもそも、学校の成績はどのように決まるのでしょうか。
テストの点数以外に目に見えやすい子どもの成績といえば「成績表(通知表)」があります。小学校では一般的には3段階評価で記載されますが、その様式はA・B・Cとアルファベットで記載する学校、1・2・3と数字で記載する学校、◎・○・△と記号で記載する学校など学校によってさまざまです。

そしてこれらの評価は、


① テストの点数
② 授業態度および学校での生活態度
③ 提出物や宿題の提出状況


を総合的に判断して評定がつけられます。
小学校の場合は、例えば国語が「3」の評価になるための具体的な評価項目が通知表に記されていることも多く、その根拠は見えやすくなっています。

評価項目に記された「◎」の数が多ければ多いほど教科としての評価は上がりますが、小学校の通知表で注意していただきたいのは、「◎」の数に固執しすぎないということです。

親の目線ではどうしても「◎」がいくつあるかということに視点がいってしまいますが、小学校の通知表においてはそういった記載は「目安」として考えるのがよいでしょう。

 

 まずはご相談ください! 
 

【2】絶対評価と相対評価


 学校の先生が子どもの成績をつけるとき、絶対評価と相対評価をもって最終的な成績を決めていきます。
 絶対評価とは、いわば「テストの点数」。目に見える形の成績ですから、例えば90点を取ったAくんと70点を取ったBくんとでは、絶対的にAくんのほうが成績が上という判断になります。


 それに対して相対評価とは、例えば先ほどの90点を取ったAくんが、「クラスの中でどの位置にいるか」という視点の評価です。Aくんはテストで90点を取りましたが、Cくん、Dさんも90点でした。そうすると、同じ90点を取った児童が3人となり、絶対評価の視点では3人が全く同じ成績となります。

しかし、先ほども述べたように成績とは全体を総合的に評価していきますから、同じ90点でも例えば「提出物の状況」や「授業やテストに対する各観点の理解度」などを総合的に評価し、Aくん、Cくん、Dさんに対して成績をつけ、その序列をより具体的に、そして明確にします。

とくに、「提出物の状況」については通知表の所見欄に、「授業やテストに対する各観点の理解度」については通知表の各教科における各評価項目に書かれていることも多いので、参考にするとよいでしょう。

 

【3】子どもの学力の成長を見るには


 小学校の通知表を見るときには、「◎」の数に固執しないほうが良い、と先述しました。それでは、一番目安にするべきは何か。それは、「〇」です。


 「〇」とは、いわゆるB評価のこと。そしてB評価とは、「各教科や先生の定めた各観点における理解度が一定に達している」ということです。


 そもそも、学校の先生が授業をするとき、先生はその授業で理解してほしいことを焦点化しています。そして、その「理解してほしいこと」に対して「こういうことができれば(理解できていれば)B評価にする」という基準を設けています。この「その授業で生徒に理解させたいこと(身につけさせたい資質・能力)」を「ねらい」といい、この「ねらい」を達成できたと判断するボーダーラインを「評価規準」、そしてその評価規準に対してどの程度の達成度かを測るための各ボーダーラインを「評価基準」といいます。

通知表の「〇」はこの「評価基準」をB評価(おおむね達成できる状況)で得たということであり、学校や教員、そして各教科の勉強において定められている単元の目標に対して一定の理解を得られている、あるいは授業で設定した目標を達成できているという指標になります。


 したがって、通知表の「〇」は各教科の各目標に対して一定のラインをクリアしている証であり、その達成度によってより良い「◎」へと評価が上がっていきます。
無論、「◎」が多いに越したことはありませんが、先述した観点からまずは「○」の数を指標にするとよいでしょう。

それでは、「△」はどう対処すべきなのか。先述した観点に鑑みて、「△」は目標達成に一歩届かない状況であると理解されてよいと思います。

すなわち、その教科あるいは評価項目に対して、子どもが苦手としている、いわば「つまずいている」ことです。

「○」や「◎」より「△」が多い教科は、親としても心配になるでしょう。実際、その教科が苦手であることの証左ですから、学校の先生や塾などと相談しながら、子どもの苦手をより具体的に研究し、苦手を克服するためにどういった支援や取り組みが必要なのかを探っていきましょう。

また、1年間のうちに「△」を「◎」にする、というような短期的な計画ではなく、小学校6年間を通して「△」を「○」に、「○」を「◎」にする、というような長期的な計画を考えていくことも大切です。

 

【4】理科をどうとらえるか


 理科は、小学校の扱う教科のなかでも社会科とならんでとくにつまずく子どもが多い印象です。その共通点は「算数が苦手」ということ。

理科は単元によって計算が必要なものと不要なものがあります。その関係で、単元によってテストの点数の浮き沈みが激しいのも特徴の一つです。

さらに中学校の理科では計算も多く扱うようになり、苦手な単元について、その苦手がより顕著になります。

まずは理科を「理科」という単独の勉強とみるのではなく、問題を正しく読む「国語の力」、そして問題に記されたさまざまな数字を適切に扱う「算数の力」など複数の教科における能力の相互作用のうえに成り立っていると考えたほうがよいでしょう。

そのうえで、理科という教科にどのように向きあうか、どのように勉強していくかを計画する必要があります。


 また、そもそも理科とは「身の回りの現象を学術的に分析した結果」です。

例えばたき火が燃えるのは「火が燃えるのに酸素が必要」だからであり、その結果「二酸化炭素を排出する」ことになります。植物が成長するのは、「種子にとって水が必要だから」であり、その成長をより促進させるためには「日光と適切な気温が必要」です。

そして、このような条件が明るみになったのは「知りたいことだけを変え、その他の条件は全く同じにして実験したから」です。


 このように、小学校の理科は「自分の身の回りの出来事と関連付けて学習していく」ことが効果的でしょう。そのためには、身の回りの出来事について疑問を持ち、どうしてそうなるのかを探求していくことが必要です。

小さなことから疑問を持つ姿勢を目指しましょう。家庭内での会話はもちろん、今からでも「どうしてこうなるのだろう」と自分で考えていくのも面白いですね。

 

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【5】宿題は「現状維持」


 最近、よく「宿題はいらない」とか、逆に「宿題をいっぱい出してほしい」という声を聞きます。

宿題がないほうが家庭学習に身が入るのか、はたまた宿題をいっぱい出すことによって家庭学習が充実して勉強ができるようになるのか、本当のところは定かではありません。

ただし、1つだけ勘違いをしてはいけないのは、宿題は「現状維持」であるということです。


 宿題の役割は、大きく分けて2つあります。

まず、「学校で勉強したことの復習」。基本的に人間の脳は「忘れる」ようにできているので、同じことを繰り返し学習することによって記憶として定着します。

先生の話を思い出しながら、教科書やノートを見ながら宿題をこなすことによって、学校で勉強したことを改めて組み立てることになり、その作業が脳を刺激して記憶へと昇華していきます。

しかしながら、宿題はやればその1回きりで終了です。本当に記憶として定着させるには、何回も同じことを繰り返し学習していかなければなりません。ですから、本当に勉強ができるようになるためには宿題+αが必要です。その「+α」が家庭学習なのです。


 そして2つ目は、「宿題を締め切りまでにやりきる」ということ。これは言い換えれば「締め切りを守る練習」です。

社会に出れば、「いつまでにこれをやってきてね」という締め切りはついて回ります。そしてこれは、もっと基本的なところで「約束を守る」ということにつながります。

そして約束を守ることは人との信頼関係を築くことにつながり、人間関係を構築していくうえで必要不可欠な能力です。宿題を単なる「勉強のひとかけら」としてとらえるのではなく、今後社会で生きていくための能力を身に着ける練習としての視点も必要でしょう。


 これら2つの視点を要にしつつ、得意な教科をより得意にするために、苦手な教科を克服するためにどういった立ち回りが必要なのかを、家庭はもとより学校やその他塾などの教育機関と連携しながら見定めていくことが肝要です。

また、勉強の視点で重要なのは、「学校や塾の宿題ができたから終わり」ではなく、その後の「+α」にどの程度力を費やせるかです。

一方で子どもの能力はきわめてそれぞれですから、子どもの「こなす」能力に見合った「+α」を組み立てていくことも重要です。

 

【6】最後に


 小学校の勉強において、国語と算数は確かにもっとも重要な勉強のひとつであり学力の基礎です。しかしながら、国語と算数に注力するあまり、理科や社会科がおろそかになってしまうのはとてももったいないことだと思います。

さらに高学年になれば外国語活動が始まるので、より他の教科に割ける時間は少なくなっていきます。そしてその後に控える中学校や高等学校の勉強に対応していくことを考えると、小学校のうちに苦手はできるだけ少なくしておきたいものです。


 そのためには、さまざまな周囲のサポートが必要なのは言うまでもありません。ただし、小学生はまだまだこれからがある立場。また、すべてのことを完璧にこなせる人間は、大人であってもいません。

どんな人にも得意なことと苦手なことがあります。勉強において苦手は少ないに越したことはありませんが、周囲のサポートが子ども本人にとって「無理やり」にならないように終始気を付けなければなりません。


 また、子ども本人の姿勢として最も重要なのは「わからないことをそのままにしない」こと。

身近なところでは友達に聞く、解決できなければ先生に聞くなどして、勉強に関する疑問点や不明点はその日のうちに解決してしまうことが大切です。

わからないこと自体は恥ずかしいことではありませんが、わからないことをそのまま放置してしまう姿勢はとても残念なことであると心得ましょう。「誰かに聞く」ことはとてもエネルギーと勇気がいることですが、このコミュニケーション能力は将来とても大切な武器になります。


 「勉強がすべてではない」のはその通りだと個人的にも思いますが、その一方で必要最低限の学力がなければ、今の社会で生き残っていくことは極めて厳しい現実があります。

その「必要最低限の学力」には、もちろん理科も含まれます。例えば目の前にコップ1杯の水があるとして、理科を勉強すればその水が周囲の環境によってどのように変化するかや、なぜコップの水がこぼれないのかがわかります。

こういった知識の広がりは、間違いなく人生を豊かなものにしてくれるでしょう。

 
ミツカル教育通信で取り上げていただきました!
インタビュー記事は、以下のURLから確認いただけます。
https://resemom.jp/kyoiku/interview/5-days-interview/
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この記事を書いた人

佐藤 俊一

 5-Days内宮校では、お子様一人ひとりの目標、そこからつながっていく将来の夢をサポートするために、自分を含め、担当全員が、日々熱い授業を展開しています!笑顔を絶やさず、厳しさの中に温かみのある校舎を目指して、日々子どもたちと接していますので、「理科が苦手になっている」、「テストの得点を伸ばしたい」、「志望校合格を勝ち取りたい」など、お子様や保護者の皆様のお悩みにしっかりお答えできればと思います。  

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