目次
「うちの子は夜遅くまで勉強しているのに成績が伸びない…」
そんな悩みを持つ保護者の方は少なくありません。
勉強時間を増やすことはもちろん大切ですが、実は成績上位の子どもたちには共通する生活習慣があります。その中でも特に注目したいのが「朝の過ごし方」です。
毎日個別塾5-Daysでは、小中学生1,015名を対象に生活習慣と学力の関係について調査を実施しました。その結果、成績上位層と下位層では、朝に関わる生活習慣に明確な違いが見られました。
今回は調査結果をもとに、「成績がいい子の朝の過ごし方」について考えてみたいと思います。
調査では、「1週間の平均で、朝は何時ごろに起きていますか?」という質問を行いました。
その結果、小学生・中学生ともに、成績上位層ほど早起きの傾向が見られました。特に小学校高学年や中学1・2年生では、その傾向がより顕著に表れています。
もちろん、学校の始業時間はほぼ同じであるため、起床時間に大きな差があるわけではありません。しかし、成績上位層の子どもたちは、「起きなければならない時間ギリギリまで寝ている」のではなく、少し余裕を持って起床しているケースが多いことが分かりました。
朝は、睡眠によって脳や身体がリフレッシュされた状態です。この時間をどのように過ごすかが、その日の学習効率にも大きく影響します。
慌てて起きて朝食も取らずに家を飛び出す生活よりも、余裕を持って起床し、身支度を整え、朝食をしっかり食べてから登校する生活の方が、1時間目から集中して授業に取り組みやすくなります。
また、朝に余裕があることで気持ちも安定しやすくなり、学校生活を前向きにスタートさせることができます。
実際に成績上位の子どもたちを見ていると、「朝の時間に余裕がある」という共通点を感じます。成績が良い子ほど、朝の時間を慌ただしく過ごすのではなく、一日のスタートを整える時間として上手に活用しているのです。
早起きや朝食が大切だと聞くと、
「明日からもっと早く起こそう」
と考える保護者の方もいるかもしれません。
しかし、今回の調査結果を見ると、本当に重要なのは朝そのものではなく、「前日の夜の過ごし方」であることが分かります。
調査では、小学生・中学生ともに、成績上位層ほど早く寝る傾向が確認されました。また、睡眠時間についても、成績上位層ほど長く、成績下位層ほど短い傾向が見られています。特に中学生では、下位成績帯ほど6時間以下の睡眠時間の割合が増加していました。
つまり、
「朝起きられる子」
ではなく、
「夜しっかり寝ている子」
が成績上位に多いのです。
保護者の方の中には、
「勉強のためなら多少寝る時間が遅くなっても仕方ない」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、睡眠は単なる休息ではありません。
私たちの脳は、眠っている間にその日学んだ内容を整理し、記憶として定着させています。
授業で習ったことや家庭学習で覚えた内容も、十分な睡眠が取れていなければ効率よく定着しません。
つまり、睡眠時間を削って勉強することは、せっかく勉強した内容を十分に活かせなくしてしまう可能性があるのです。
また、睡眠不足は学習面だけでなく、日中の集中力や意欲にも影響します。
夜遅くまでスマホを見たり、動画を視聴したりしていると、睡眠時間だけでなく睡眠の質も低下します。
すると翌朝、
・なかなか起きられない
・朝食を食べる時間がない
・登校前から疲れている
・授業中に眠くなる
といった状態になりやすくなります。
当然ながら、こうした状態では授業への集中力も下がってしまいます。
反対に、十分な睡眠を取れている子どもは、朝すっきりと目覚めることができます。
朝食をしっかり食べる時間も確保でき、学校では授業に集中しやすくなります。
さらに、気持ちにも余裕が生まれるため、授業中に発表したり、先生へ質問したりする積極的な行動にもつながりやすくなります。
実際に今回の調査でも、成績上位層ほど授業中の発表回数や先生への質問回数が多い傾向が見られました。
つまり、学力向上のスタートは朝ではなく、その前日の夜から始まっていると言えるのです。
成績の良い子どもたちは、朝だけを頑張っているわけではありません。
決まった時間に寝て、十分な睡眠を取り、余裕を持って朝を迎える。
その積み重ねによって、毎日の授業を最大限に活用しているのです。
「もっと勉強時間を増やそう」と考える前に、まずは睡眠時間を確保すること。
実はそれが、成績アップへの最も確実な近道なのかもしれません。
今回の調査では、学力と生活習慣の関係を考える上で非常に興味深い結果も見られました。
成績上位層ほど、
・友達との会話時間が長い
・家族との会話時間が長い
・授業中の発表回数が多い
・先生への質問回数が多い
という傾向が確認されています。
この結果を見ると、「成績が良い子は勉強だけを頑張っている」というイメージとは少し違うことが分かります。
むしろ成績上位の子どもたちは、学校や家庭でのコミュニケーションが活発で、自ら行動する場面が多い傾向が見られるのです。
もちろん、「会話が多いから成績が上がる」「発表をたくさんするから成績が良い」と単純に言い切ることはできません。
しかし、生活リズムが整い、十分な睡眠が取れている子どもは、心身ともに安定しやすくなります。
朝から慌ただしく過ごすのではなく、余裕を持って一日をスタートできることで、学校生活にも前向きな気持ちで参加しやすくなると考えられます。
例えば、朝から眠気や疲れを感じている状態では、
「発表したいけれど手を挙げる気になれない」
「分からないことがあっても質問するのが面倒」
といった気持ちになりやすいものです。
一方で、十分な睡眠を取り、朝食を食べて登校した子どもは、頭も体も活動モードに切り替わっています。
そのため、
「やってみよう」
「聞いてみよう」
「発表してみよう」
という積極的な行動につながりやすくなります。
実際に授業中の発表や先生への質問は、学力向上にも大きく関わる行動です。
発表をするためには、自分の考えを整理する必要があります。
また、質問をするためには、「分からないことをそのままにしない」という姿勢が必要です。
つまり、発表や質問が多い子どもは、授業に主体的に参加しているとも言えるのです。
さらに、友達や家族との会話が多いことも見逃せません。
会話の中では、自分の考えを伝えたり、相手の話を理解したりする力が求められます。
こうした経験は、国語の読解力や表現力だけでなく、学習全般に必要な「考える力」を育てる土台にもなります。
また、家庭での会話が多い子どもは、学校であった出来事や勉強の悩みを相談しやすく、保護者も子どもの変化に気づきやすくなります。
その結果、困りごとを早めに解決でき、学習面でも良い循環が生まれやすくなるのです。
成績上位の子どもたちを見ていると、勉強だけを頑張っているのではなく、学校生活そのものを前向きに楽しんでいるケースが少なくありません。
朝に余裕があることで心にも余裕が生まれ、その余裕が友達との関わりや授業への参加意欲につながる。そして、その積極的な行動が学力向上にもつながっていく。
今回の調査結果からは、そんな好循環の存在が見えてきます。
学力を伸ばすためには勉強時間を増やすことも大切ですが、それ以上に「学校生活を前向きに過ごせる状態をつくること」が重要なのかもしれません。
そして、その第一歩となるのが、余裕を持った朝の時間なのです。
では、成績上位の子どもたちはどのような朝を過ごしているのでしょうか。
調査結果から見えてくる理想的な朝の流れは次のようなものです。
① 前日は早めに就寝する
② 朝は少し余裕を持って起床する
③ 朝食をしっかり食べる
④ 家族と会話をする
⑤ 落ち着いた気持ちで登校する
特別な勉強法ではありません。
高額な教材も必要ありません。
まずは生活リズムを整えること。
実はこれこそが、学力向上への最も基本的で効果的な取り組みなのです。
今回の調査では、成績上位層の子どもたちに共通する生活習慣として、
・早起きの傾向がある
・毎日朝食を食べている
・早寝の傾向がある
・睡眠時間が長い
・家族との会話が多い
という特徴が見られました。
学力は勉強だけで決まるものではありません。
毎日の生活習慣の積み重ねが、集中力や学習意欲、そして成績に大きく影響しています。
「もっと勉強しなさい」と声をかける前に、
「今日は早く寝られそう?」
「朝ごはんは食べられた?」
そんな会話から始めてみるのも良いかもしれません。
成績がいい子の朝は、特別なことをしているわけではありません。
規則正しい生活の積み重ねこそが、学力向上への近道なのです。
学生時代から個別指導塾でアルバイトを経験し、地元トップ校や難関私立から公立人気校まで、延べ500人以上の生徒を送り出してきました。好きな言葉は、「心が変われば 行動が変わる 行動が変われば 習慣が変わる 習慣が変われば 人格が変わる 人格が変われば 運命が変わる」。個別・集団指導塾で10年以上にわたり指導してきた経験を活かし、「勉強の仕方」はもちろん、「心のあり方」についても考えることができる環境づくりに励んでいます。