こんにちは。学校では、さまざまな教科を勉強していきます。中でも、国語・数学・理科・社会・英語の「主要五教科」は、皆さんが特に必死になって勉強していると思います。一方で、「副四教科」といわれる技術家庭科・保健体育・音楽・美術の勉強が後回しになってしまっている、という人はいませんか? 中でも、「音楽」の勉強については「別に高得点を狙わなくてもいい」と考えている人もいるでしょう。しかしながら、そうなってしまう原因は「勉強法がわからない」ということも大きいと思います。
そこで、ここでは「音楽」をどのように勉強していけばよいか、私のこれまでの経験に則ってお伝えできればと思います。
そもそも、学校の成績はどのように決まるのでしょうか。
学校の教育をめぐっては、教科書改訂をはじめとしてさまざまなことが常に見直されています。「評価方法」もそのひとつです。
学校の成績を自分の目で確かめる方法として、「成績表(通知表)」があります。一般的には5段階評価で記載される成績表ですが、知人の中学校音楽教諭の話によれば、現在の評価方法では
〇テストの点数
〇授業態度および学校での生活態度
〇提出物や宿題の提出状況
を総合的に判断して評定がつけられます。したがって、例えば「テストで毎回100点をとっても提出物や宿題を期限までに提出できていない」場合は「5」はもらえませんし、「毎回まじめに授業を聞いていても、テストの点数に結びつかない」場合も「5」はもらえません。つまり、「宿題などの提出物をちゃんと締め切りまでに提出」できて、「授業中の態度や学校での生活態度がよく」、「テストで好成績を出せて」初めて「5」が成績表につきます。「テストで高得点が取れるからいい成績がつく」というわけではないのです。「勉強だけできればいい」という考え方は避けたほうがよいでしょう。特に高校入試や大学入試で推薦を狙っていく場合は、これらの評定を3年間の平均で見ていきますから、常日頃から勉強の姿勢と生活面での姿勢を意識していくことが大切です。入試を意識しはじめる時期になってこういったことを気にしているようでは手遅れなのです。
また、推薦の場合、ほとんどの高校が成績を総合的に判断します。冒頭に述べた「主要五教科」の勉強に集中するあまり、副四教科の点数が振るっていないとなると、「あなたにとって勉強とは主要五教科であって、副四教科はどうでもよいという判断なのですね」と高校側からみられてしまう場合もあります。現在は自己推薦入試(自分で自分を高校に推薦する入試)が主流になりつつありますが、本来推薦入試とは、総合的に成績の優れる人が目指す入試であるということを忘れないようにしたいですね。
「音楽」はその科目の性質上、テストで出題されるのは授業で取り扱ったもののみです。数学のように公式を応用して解く問題や、国語のように自由な解釈の中で特定の答えを探し当てていくような問題はありません(だからといって、数学や国語を勉強しなくていいという理由にはなりません)。極端に言えば、「授業をきちんと聞いて」「ワークシート(プリント)を正しく穴埋め」して、復習さえきちんとしておけば高得点を狙えます。
では、特にどのようなことを「聞き漏らすべきではないか」について考えていきましょう。
学校の授業や合唱コンクールなどで取り扱った楽曲の曲名と作曲者、作詞者は必ずおさえておきましょう。学校の先生がテストで出したがる要素第1位です。たとえば下記のような曲なら、
というように、曲名と作曲者、作詞者をセットで覚えるといいでしょう。作曲者が外国人の場合は、出身国まで紐づけて覚えておくと楽です。
音楽で使われる「楽譜」には、さまざまなことばや記号が書かれています。演奏するときは、これらのことばや記号をたよりにして演奏を具体的にしていきます。学校の授業においては、数あることばや記号のなかから何を教えていくかを先生がクローズアップしていることがほとんどです。ですから、1回のテストのうちに取り扱われることばや記号は限定的と考えていいでしょう。大切なのは、それらのことばや記号が表す意味を正確に覚えることです。特にAllegro(快速に)やAllegretto(やや快速に)などは意味が似通っているうえに「どちらのテンポが速いか」と問題にされる場合もあるので、よく復習しましょう。また、それらのことばや記号がどこに書かれていたかを問う問題も出される場合がありますから、テスト本番までに楽譜を読み込んでおくことも大切です。
学校によっては、主にクラシック音楽の作曲家が生きた時代を出題する場合があります。音楽史上では「古代」「中世」「バロック」「古典」「ロマン派」「近代」「現代」の大きく7つに分けられますが、学校の授業においてはおおむね「バロック」から「近代」までの作曲家におさえられています。授業で勉強した作曲家の生きた時代も同時に確認しておきたいですね。また、これらは社会科や美術の勉強にもつながってきます。
例:ヴィヴァルディ(バロック)
ベートーヴェン(古典)
シューベルト(ロマン派)
ラヴェル(近代)
特に合唱コンクールで演奏した曲をテスト範囲に指定している場合、歌詞が問題となる場合がきわめて多いです。それだけに限らず、授業で「歌」を扱った場合には歌詞が問題になる可能性が高いとみていいと思います。また、1番の歌詞が問題になることは少ないので、2番や3番まで歌詞を確認しておくと安心です。
授業で配られるプリント(ワークシート)は、音楽の授業においては「その時間勉強すること」がぎゅっとつまったものです。言い換えれば、そのプリントを見ればその時の授業を振り返ることができるように作られています。音楽の先生によって形は様々ですが、先に述べたような作曲者や作詞者、出身はもちろん、授業で扱った曲に使われた音楽用語や記号、歌詞の重要部に至るまで、その授業の中で先生が教えようと思っている大切なことは、すべてプリントの中におさめられているのです。その中でも、「特に覚えておいてほしいこと」は穴抜けや太文字になっています。ですから、授業を受ける生徒の皆さんにとっては「プリントを正しく穴埋め」することがまず大事でしょう。そのためには、先生の話をよく聞いて、その時間の授業で何が大事かをよく理解していかなければなりません。学校を休んでしまったときは、友達にプリントを見せてもらうなどして自分でリカバーをしましょう。放置が一番いけません。
高校でも音楽は科目としてありますが、中学までとは違い必修ではありません。学校によっては音楽を履修するように設定されているところもありますが、基本的には美術、書道、音楽などから1つを選び、自分の好きなものを学習します。結果として「音楽」や「美術」が好きな生徒が集まるクラスになりますから、比例して学習内容も高度になっていきます。中学校までには触れてこなかった「音楽理論」や「音楽史」、「ソルフェージュ」などを取り扱う学校もあります。これまで以上に専門的な学問となりますが、勉強法はあまり変わりません。大切なのは勉強法を習慣づけることです。「その場しのぎ」にならないようにしましょう。
以上、定期テストの「音楽」をどのように勉強・対策していけばよいかをご紹介しました。ただし、ここに挙げたのは一例にすぎません。人の数だけ勉強法がありますから、ここに紹介した内容はあくまで目安として、自分にとって効果のある、やりやすい勉強法を探してみましょう。それを見つけて習慣化することができれば、音楽だけでなくさまざまな科目に応用できるはずです。
「勉強」とは、1つの科目だけで独立するものではありません。それぞれの科目が相互に作用しあうものです。「音楽はやってもムダ」と思わずに、根気よく向き合ってみましょう。ふとした時に思わぬ科目との関係が見えてきたり、思わぬ形で心が救われることもあります。なんたって、キリストが生まれて2,000年以上経つ今でも残っているのですから。
5-Days内宮校では、お子様一人ひとりの目標、そこからつながっていく将来の夢をサポートするために、自分を含め、担当全員が、日々熱い授業を展開しています! 笑顔を絶やさず、厳しさの中に温かみのある校舎を目指して、日々子どもたちと接していますので、「理科が苦手になっている」、「テストの得点を伸ばしたい」、志望校合格を勝ち取りたい」など、お子様や保護者の皆様のお悩みにしっかりお答えできればと思います。
体験終了後、面談をさせて頂き、お子様に合わせた今後の学習プランをご提案させていただきます。
定期試験対策・受験対策にも使えます!毎日の学習習慣の定着化、苦手克服などにぜひご活用ください。