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「勉強しなければいけないのに、なかなか集中できない」「机に向かっても、ついスマホを触ってしまう」。
このような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、集中できない原因を「やる気不足」や「意志の弱さ」だけで考える必要はありません。
実際には、集中力は周囲の環境によって大きく左右されます。
つまり、勉強しやすい環境を整えることができれば、誰でも以前より集中しやすくなるのです。
勉強が得意な人は、特別な才能を持っているわけではありません。
集中しやすい環境や習慣をうまく作り、自然と勉強に取り組める状態を整えているケースが多いのです。
今回は、学習効率を高めるための「集中できる環境づくり」について、具体的なポイントを紹介していきます。
まず最初に見直したいのが、机の上の状態です。
人間の脳は、目に入った情報を無意識に処理しています。
そのため、机の上に物が多いだけで、脳は余計なエネルギーを使ってしまいます。
例えば、勉強とは関係のない漫画やゲーム、スマートフォン、お菓子などが机の上にあると、それだけで注意力が分散します。
また、「あとで使うかもしれない」と参考書を何冊も広げてしまう人もいますが、情報量が増えるほど脳への負担は大きくなります。
集中力を高めるためには、「今必要なものだけを置く」ことが重要です。
机の上には、
・今使う教材
・ノート
・筆記用具
だけを置くようにしましょう。
余計な情報を減らすことで、「今やるべきこと」に意識を向けやすくなります。
また、机の周辺環境も重要です。テレビがついている部屋や、人の出入りが多い場所では、どうしても集中力は途切れやすくなります。
可能であれば、静かな場所を学習スペースとして固定するとよいでしょう。
現代の学習環境において、特に大きな問題となるのがスマートフォンの存在です。
スマートフォンは非常に強い注意喚起を持っています。通知音が鳴らなくても、視界に入るだけで脳は「情報が来るかもしれない」と意識してしまいます。
「少しだけSNSを見るつもりだったのに、気づけば30分経っていた」という経験をしたことがある人も多いでしょう。
一度集中が切れると、元の集中状態に戻るまでには時間がかかると言われています。そのため、勉強中はスマートフォンを遠ざけることが非常に重要です。
おすすめなのは、
・別の部屋に置く
・家族に預ける
・電源を切る
・通知をオフにする
といった方法です。
「見えない場所に置く」だけでも効果があります。
最近では、勉強中だけ特定のアプリを制限できるアプリもあります。
自分の意志だけに頼るのではなく、「誘惑されにくい環境」を作ることが大切です。
集中しやすさは、周囲の音によっても変わります。
理想は静かな環境ですが、完全な無音だと逆に落ち着かない人もいます。
その場合は、環境音やホワイトノイズを利用するのも効果的です。
例えば、
・雨の音
・川のせせらぎ
・カフェの環境音
・扇風機の一定音
などは、集中しやすいと感じる人が多いです。
一方で、歌詞のある音楽には注意が必要です。
歌詞は言語情報であるため、読解問題や暗記学習をしている脳と処理が競合しやすくなります。
その結果、集中力や記憶効率が低下することがあります。
もちろん、「音楽を聴いた方が集中できる」という人もいますが、その場合でも歌詞の少ない曲やインストゥルメンタルを選ぶのがおすすめです。
自分が集中しやすい音環境を把握し、それを毎回再現できるようにすると、勉強モードに入りやすくなります。
長時間机に向かえば、勉強の成果が出るわけではありません。
人間の集中力には限界があります。そのため、「どれだけ長く勉強するか」よりも、「どう区切るか」の方が重要です。
代表的なのが、「25分集中+5分休憩」を繰り返す方法です。
これは一般的に「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれています。
ただし、全員が25分でなければいけないわけではありません。
・小学生なら15~20分
・中学生なら25~40分
・高校生なら40~50分
など、自分に合った長さに調整して問題ありません。
大切なのは、「終わりの時間」を決めることです。
終わりが見えない勉強は、心理的な負担が大きくなります。
しかし、「あと20分だけ頑張れば休憩できる」と分かっていると、人は集中しやすくなります。
また、休憩時間を先に決めておくことで、だらだらと休み続けてしまうことも防げます。
休憩中はスマートフォンを見るよりも、
・軽く体を動かす
・水分補給をする
・目を休める
といった過ごし方がおすすめです。
集中力を高めるためには、「どこで勉強するか」も重要です。
人間の脳には、環境と行動を結びつける性質があります。
例えば、「この机に座ったら勉強する」という習慣ができると、自然と集中モードに入りやすくなります。
反対に、ベッドやソファなどリラックスする場所で勉強すると、脳が「休む場所」と認識してしまい、集中しづらくなります。
そのため、できるだけ毎回同じ場所で勉強することがおすすめです。
また、姿勢も重要です。寝転びながら勉強すると眠気を感じやすくなるため、椅子に座って取り組むようにしましょう。
「この場所では勉強する」というルールを作ることで、勉強への切り替えがスムーズになります。
勉強が続かない人の多くは、「始めるまで」に時間がかかっています。
「やる気が出たら始めよう」と考える人は多いですが、実際には、行動することでやる気が後からついてくることが少なくありません。
そのため、最初のハードルをできるだけ低くすることが大切です。
例えば、
・1問だけ解く
・5分だけやる
・英単語を3個だけ覚える
といった小さな目標から始めると、心理的な負担が軽くなります。
一度始めてしまうと、そのまま集中状態に入れることも多いです。
また、机の上を常に勉強できる状態にしておくと、「やろう」と思った瞬間に行動できます。
勉強するたびに準備が必要な環境では、どうしても面倒に感じやすくなります。
すぐ始められる状態を維持することが、継続のポイントです。
集中力を高めるためには、「やること」だけでなく、「やらないこと」を決めておくことも重要です。
例えば、
・勉強中はスマホを触らない
・他の教科に途中で移らない
・動画サイトは休憩時間だけにする
など、あらかじめルールを決めておくことで、余計な迷いが減ります。
人間は、選択肢が多いほど疲れやすくなります。
「今スマホを見るかどうか」を毎回判断していると、それだけで集中力が削られてしまいます。
だからこそ、「最初からやらない」と決めておくことが効果的なのです。
勉強を習慣化するためには、適度な達成感も必要です。
人は、「できた」という感覚によって行動を継続しやすくなります。
例えば、
・1セット終わったら好きな動画を見る
・1日の目標達成後にゲームをする
・カレンダーに勉強記録をつける
といった方法は、継続の助けになります。
特に、勉強記録を可視化すると、「これだけ頑張れた」という実感が得られやすくなります。
ただし、報酬が目的になってしまうと逆効果です。
あくまで、「勉強を続けやすくするための工夫」として取り入れることが大切です。
前職は学校の教員。その経験を活かして、塾側の視点だけでなく、学校側の視点も持ち合わせているマルチ教室長。勉強だけではなく、学校生活など、その他の相談にも対応できる。