みなさん、算数や数学の文章問題に苦手意識を持つお子さんは多くありませんか?
「計算はできるのに、文章問題になると途端に分からなくなる」という声は、保護者や教師の間でもよく聞かれることです。
しかし、これは決して子どもたちの理解力や思考力が低いからではありません。その多くの場合は文章を数式に変換する途中のイメージが持てていないことが原因の一つにあります。
では、この問題を解決するために有効ものは何でしょうか?
それは文章問題を絵にして考える方法です。
文章問題では、次のような作業を一気に求められるます。
(1)文章を読む
(2)状況を頭の中で想像する
(3)数量や関係を整理する
(4)適切な式に変換する
大人にとっては無意識に行っているこれらの作業も、子どもにとっては同時進行が非常に負担になります。
特に「頭の中だけで状況を想像する」ことが難しい子は多いのです。
その結果「何を聞かれているのか分からない」「どの数字を使えばいいか分からない」という状態に陥ってしまいます。
では、絵にすることで何が変わるのでしょうか
・情報が視覚化される
・数量の関係が一目で分かる
・余計な暗記や推測が不要になる
例えば、
「太郎くんはりんごを3個、花子さんは5個持っています。合わせて何個ですか?」という問題があったとします。
これを式だけで考えると「3+5」という抽象的な処理になりますが、絵を描くことによってりんごのを3つと5つ並べれば「合わせる」という意味が直感的に理解できるようになります。
つまり絵は、文章と式をつなぐ橋渡し役なのです。
文章問題で絵を描いてみよう!というと「絵を描くのが苦手で...」と感じるお子さんもいます。
ですが、ここでいう「絵を描く」ということは才能ではなく技術の問題なので、芸術的な上手さは一切必要ありません。
かくいう私もそのセンスは皆無です。
うまく直線が引けなくてもいい、人は○でいい、長さはだいたいでいいのです。
重要なのは、自分が状況を理解できるかどうかだけなのですから
そうはいっても初めはどのようにすればいいかわかりません。
なので、最初は先生や大人が一緒に描き、「ここに誰がいる?」「これは何を表している?」と声をかけることで、子どもは徐々に「考えるための絵」の描き方を身につけていくことができます。
また、絵を描く最大のメリットは、思考が見えることにあります。
見直しをしていても式だけだと、どこで間違えたのか分からないことは多々あります。
しかし、絵があれば、数の取り違えや条件の読み落とし、勘違いした関係性が一目で分かるのです。
「絵にするのは低学年まで」と思われがちですが、そんなことはありません。
割合、速さ、仕事算、関数など、むしろ複雑になるほど絵の価値は高まります。
これらはすべて「見えない関係を見える形にする」行為なので、計算力はあっても読解問題が苦手なお子さんに必要な事であり、つまづいているポイントにもなります。
逆に算数や数学が得意な人ほど、頭の中で自然と図を描いていることが多いともいえます。
文章問題を絵にして解くことは、単に正解を出すためのテクニックではありません。
・情報を整理する力
・本質を抜き出す力
・自分の考えを表現する力
を育てる学習でもあります。
答えよりも「どう考えたか」を大切にする算数・数学において、絵は最もシンプルで、最も強力な思考ツールです。
算数や数学が苦手な子に必要なのは、才能でも特別な公式でもありません。
「考えを外に出す方法」を知ることです。
文章問題を絵にする
それだけで、世界は驚くほど分かりやすくなります。もし今、文章問題につまずいている子がいたら、
「どんな絵になるかな?」と一緒に考える勉強を5-Daysでしてみましょう!
そこから、本当の理解が始まり、勉強の見方も変わるでしょう
海上自衛隊、事務、現場仕事を経て塾講師になった職歴が変わった37歳(まもなく38歳)独身塾講師。幅広く非常に浅い知識・技能があるため、他の教室からドアの修理やエアコンの故障確認…と学習面以外の助言もできる職歴以外も変わった人。最近はナポリタン作りを極めようと奮闘中。ちなみに高校時代、美術の自画像の授業の際、絵の具の肌色が切れたので「水泳部で焼けてるし茶色で肌を塗ればいっか」と塗ったばかりに埴輪が完成し、美術の成績が...という過去があります。