少子化が進む現代社会において、私たち大人には一層の責任が問われています。次世代を担う子どもたちが、健やかに、そして幸せに成長し、自分らしい人生を歩めるようにするためには、何が本当に大切なのでしょうか。ただ学力を高めることや、安定した職に就かせることだけが「成功」ではありません。子どもの未来を見据えたとき、私たちが注目すべき本質的な課題と取り組むべきことを、いくつかの観点から考えてみましょう。
これまでの教育は、テストで測れる「認知能力」——つまり、読み書きや計算、知識量を中心に重視されてきました。しかし、近年注目されているのが「非認知能力」です。これは、協調性や自己制御力、やり抜く力(グリット)、好奇心、共感力など、数値では表しにくいけれど、人生において非常に大きな影響を与える力です。
たとえば、困難に直面したときにあきらめずに挑戦を続ける力、自分の感情をコントロールしつつ他者と協調する力、何かを知りたい・やってみたいという好奇心。これらは、AIや自動化が進む未来においても、人間にしかできない価値を生み出すために不可欠な力です。
このような力を育てるためには、一方的に知識を与えるのではなく、子ども自身が主体的に考え、体験し、試行錯誤できるような環境を整えることが重要です。たとえ失敗しても、それを受け入れ、共に乗り越える経験が、未来を生き抜く力となります。
子どもが安心して自分を表現できる環境は、心の成長にとって極めて重要です。家庭、学校、地域社会が、互いに連携しながら、子どもたち一人ひとりの違いを尊重する文化を育む必要がある。
現代の子どもたちは、SNSや多様な情報に日常的に触れる一方で、人間関係のトラブルや孤独感に悩むことも増えています。その中で、「ありのままの自分でいても受け入れられる」という安心感を持つことが、心の健全な発達に繋がります。
また、性別、国籍、障害の有無、家庭環境の違いなど、多様なバックグラウンドを持つ人々と関わることは、他者理解を深め、共生する力を育てます。多様性を受け入れる文化は、社会の中で孤立せずに生きるための土台になります。
子どもは、大人の姿を見て育ちます。だからこそ、私たち大人が「どう生きているか」が、そのまま子どもへのメッセージとなります。仕事に追われる日々の中で、つい「~しなさい」「なんでできないの?」と否定的な言葉を口にしてしまうこともあるかもしれません。しかし、子どもが自己肯定感を持ち、自信を持って未来に向かうためには、「あなたはそのままで価値がある」「いつでも応援しているよ」という姿勢が何よりの支えになります。
また、大人自身が学び続ける姿を見せることも大切です。「知らないことを知るのが楽しい」「失敗してもいい」という価値観は、大人が体現することで、子どもにも自然と伝わっていきます。
これからの社会は、正解がひとつではない課題にあふれています。気候変動、技術革新、格差問題など、答えのない問いに向き合う力が求められています。そのためには、単に知識を覚えるだけではなく、「なぜ?」「どうしたら?」という疑問を持ち、自分なりの答えを探し続ける姿勢が不可欠です。
こうした探究心は、小さなころの「なぜなぜ期」を大人がどう受け止めるかによっても育まれます。子どもの疑問を一緒に考えたり、自分で調べる力をサポートしたりすることで、「学ぶこと=楽しいこと」という感覚が育ちます。
最後に大切なのは、大人の価値観を一方的に押しつけるのではなく、子ども自身が自分の「幸せの形」を見つけられるように導くことです。誰かと比べて優れていることや、社会的に評価される仕事に就くことだけが成功ではありません。何に喜びを感じ、どんな人生を送りたいかは、人それぞれ違います。
そのためには、子どもが自分の内面に向き合い、自分なりの軸を育てる時間が必要です。「君はどう思う?」「どう感じた?」と問いかけること。結果だけでなく過程を認めること。子ども自身の言葉や選択を尊重することが、自己決定感や自己信頼につながります。
子どもの未来にとって本当に大事なことは、「大人の期待通りに生きること」ではなく、「自分らしく生きる力を育てること」です。そのためには、学力だけでは測れない力を認め、多様性を受け入れ、安全で愛情ある環境を提供すること。そして、大人自身が「学び続ける人」「人として誠実に生きる人」として背中を見せることが、何よりの教育になります。
子どもたちは、未来そのものです。その未来が希望に満ちたものであるように、私たち大人もまた、学びと変化を恐れずに歩んでいかないといけません。
授業では生徒への承認を意識し、「勉強に自信がない。」「勉強が嫌い。」というネガティブな意識を、成功体験やコミュニケーションを通して、自信を持って、「楽しい」と言えるようにサポートしてまいります。他業種を経験したからこそ生徒の皆さんに伝えられることがあると思っています。 「わからないこと」が当たり前のように聞ける教室を目指していきます。