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中学校の歴史の授業では、多くの王様や政治家が登場しますが、そのなかで女性として国を背負い、国を守り抜いた人物はそれほど多くありません。
今回はその中でも特に歴史に名を刻んだ三人の女性、イギリスのエリザベス1世、ロシアのエカテリーナ2世、オーストリアのマリア・テレジアに注目し、彼女たちの生き方や決断から、私たちが人生において学べる教訓を探してみたいと思います。
三人はそれぞれ違う時代、違う国で生きましたが、共通して「国家の危機に立ち向かい、自らの判断と行動で国を守った」という点で非常に似ています。
中学生の皆さんも、学校生活や将来の進路において、時に自分の力で壁を乗り越えなければならないことがあるでしょう。
そんな時、これから紹介する三人の女王たちの物語が、きっとヒントや勇気を与えてくれるはずです。
では、まずは16世紀のイギリスで国を救った「処女王(ヴァージン・クイーン)」エリザベス1世の人生から見ていきましょう。
エリザベス1世(1533〜1603)は、チューダー朝の最後の王としてイングランドに君臨した女王です。
彼女が即位した1558年当時、イングランドは政治的にも宗教的にも混乱の真っ只中にありました。彼女の父ヘンリー8世の時代から続く宗教改革の影響で、国内はカトリック派とプロテスタント派に分かれ、争いが絶えませんでした。
しかも、スペインやフランスといった大国がイングランドを脅かす状況にあり、女王となったエリザベスには重すぎる責任がのしかかっていました。
しかし、エリザベス1世は、若くして困難な状況を受け入れ、政治のバランス感覚と冷静な判断力で国をまとめていきます。
特に注目すべきは、1588年の「アルマダの海戦」です。世界最強とされたスペインの無敵艦隊(アルマダ)を相手に、イングランド海軍は果敢に戦い、奇跡的な勝利を収めました。
この勝利は、国民に誇りと自信を与え、イギリスを海洋国家として発展させるきっかけとなりました。
エリザベス1世の人生から学べる最大の教訓は、「孤独の中であっても自らの信念を貫く勇気」です。
彼女は生涯独身を貫き、政治的な結婚を避け、自分の頭で考え、自分の言葉で決断を下しました。
中学生の皆さんにとっても、時に友だちに流されたり、大人の意見に従いすぎたりしてしまうことがあるかもしれません。
でも、エリザベス1世のように「自分で考えて、自分で選ぶ」力を持つことが、将来の大きな成功につながるのです。
次に紹介するのは、18世紀のロシアを治めたエカテリーナ2世(1729〜1796)です。
彼女はもともとドイツの小国の王女として生まれましたが、結婚を通じてロシアに入り、やがて政変によって皇帝として即位します。
彼女が女帝となった時、ロシアはまだ西ヨーロッパの国々に比べて遅れた封建的な社会でした。
しかしエカテリーナは、「啓蒙専制君主」として学問や芸術を重視し、国内の改革と近代化を進めていきます。
彼女は、フランスの哲学者ヴォルテールやディドロといった当時の知識人たちと手紙を交わし、政治に学問の考え方を取り入れました。
そして、教育制度の整備や、法律の近代化、農民や都市民の保護などを行い、国をより強く豊かにしていったのです。
また、軍事的にもオスマン帝国やポーランドとの戦争に勝利し、ロシアの領土を大きく拡大しました。
エカテリーナ2世から学べるのは、「学ぶことの力」です。彼女は若いころから多くの本を読み、外国語を学び、知識を自分の武器として国の改革に活かしました。
中学生の皆さんも、日々の勉強がつまらなく感じる時があるかもしれませんが、エカテリーナのように「学びは力になる」と信じて努力を続ければ、将来、自分や周囲を助ける大きな武器になります。
何かを変えたい、もっとよくしたいと思ったときに、まずは知識を得ること。
それがエカテリーナ2世の生き方から得られる、最大の人生訓です。
最後に紹介するのは、オーストリア=ハプスブルク家の女帝、マリア・テレジア(1717〜1780)です。
彼女は父の死後にハプスブルク家を継ぎましたが、当時は「女性が帝位を継ぐこと」に異議を唱える諸外国が多く、「オーストリア継承戦争」と呼ばれる一連の戦いが始まります。
ヨーロッパ中が敵になるという非常に厳しい状況の中、マリア・テレジアは戦争を指導し、国内の結束を保ちながら、国家の独立を守り抜きました。
彼女は単なる戦争の指導者ではありませんでした。
教育や福祉にも力を入れ、特に義務教育制度の導入は大きな成果の一つです。また、彼女は16人の子どもを育て、その中には有名な「マリー・アントワネット」もいます。
母としての顔も持ちながら、政治家として国を運営していくというバランスのとれた姿は、多くの人に尊敬されました。
マリア・テレジアの生き方から学べるのは、「やさしさと強さの両立」です。
人を思いやる心を持ちながら、いざという時にはしっかりと自分の意見を主張し、必要な行動をとること。
それは、学校でも家庭でも大切な力です。
人の意見を聞くことと、自分を守ることは両立できます。
彼女のように、まわりの人を大切にしながら、自分の信念を曲げない強さを持つことが、未来を切り開く鍵になるでしょう。
ここまで紹介してきたエリザベス1世、エカテリーナ2世、マリア・テレジアには、いくつかの共通点があります。
第一に、「非常に厳しい状況の中でリーダーとしての責任を果たしたこと」。
エリザベスは宗教対立と外敵の脅威、エカテリーナは社会の遅れと軍事の不安、マリア・テレジアは諸外国の侵略と国家の弱体化という問題に直面しました。
第二に、「学び、考え、そして行動する力を持っていたこと」。
三人とも知識を大切にし、自分で考えて決断を下しました。
第三に、「女性であることを理由に逃げなかったこと」。
当時、女性が政治をすることは異例中の異例でしたが、彼女たちはその障害を超えて、自分の役割を果たし、歴史を動かしました。
中学生の皆さんも、今はまだ国家を動かすような立場ではありませんが、「クラスで役割を果たす」「友達の相談に乗る」「自分の将来を真剣に考える」といったことは、彼女たちがやってきたことの小さな一歩です。
大切なのは、どんな小さな状況でも「逃げずに向き合う」こと。
そして、「知ること、考えること、行動すること」を習慣にすること。それが未来につながります。
歴史に名を残す偉人たちの話を読むと、「自分には無理だ」「あの人たちは特別だから」と思うかもしれません。
でも、エリザベス1世も、エカテリーナ2世も、マリア・テレジアも、もともとは一人の少女にすぎませんでした。
困難や失敗の中で、何度も悩み、迷いながら、それでも前に進んできたからこそ、今のように語り継がれる存在になったのです。
中学生の皆さんも、今から少しずつ準備を始めてください。勉強すること、友達を大事にすること、自分の意見を持つこと、責任を果たすこと。
それらはすべて、将来のリーダーに必要な力です。
今日紹介した三人の女性たちの人生は、決して順風満帆ではありませんでした。
でも、どんな時も「国を守る」「人々を助ける」という大きな目標を忘れず、自分の信念を貫いたのです。
皆さんもぜひ、自分自身の中にある「守るべきもの」を見つけて、それを大切に育ててください。
そして、将来どこかで困難に出会ったときには、今日の話を思い出し、自信を持って前に進んでいってください。
あなたの未来は、あなたの手の中にあります。
こんにちは!5-Days 野芥教室の教室長、波多江です。このページをご覧いただき、ありがとうございます! これまで多くの生徒さんと関わる中で感じているのは、「勉強がちょっと苦手かも…」という子ほど、ふとした瞬間にぐんと伸びる力を持っているということです。だからこそ、まずは「できた!」という小さな成功体験を積み重ねること、そしてそれを毎日しっかり承認することがとても大切だと考えています。当教室では、ただ知識を教えるだけでなく、「自分で勉強する力」を育てることを大切にしています。学校のテスト対策はもちろん、将来にもつながる“本物の学力”を、私たちと一緒に身につけていきましょう!皆さんにとって安心して通える教室、そして前向きな気持ちになれる場所を目指して、スタッフ一同、日々取り組んでいます。 まずは体験授業や教室見学だけでも大歓迎です!お会いできるのを楽しみにしています!