目次
みなさんは「イブン=シーナー」という名前を聞いたことがありますか?
世界史の授業で少し触れるかもしれませんが、日本ではあまりなじみがない人物かもしれません。
しかし、彼は1000年以上前の時代に、医学・哲学・数学・天文学・化学など、さまざまな分野で信じられないような功績を残した天才です。
別名「アヴィケンナ」とも呼ばれ、西洋でもその名が知られるほど世界的な人物です。
イブン=シーナーは980年ごろ、今のウズベキスタンのブハラという町の近くで生まれました。
当時はイスラーム帝国が学問の中心地となっており、多くの優れた知識人がこの地に集まっていました。
そんな環境の中で、彼は幼いころから本に親しみ、わずか10歳ほどでクルアーン(イスラム教の聖典)を暗唱し、20歳になる前にはほとんどの古代ギリシャの哲学書や医学書を読みこなしていたといわれています。
中学生のみなさんにとって、千年以上も前の外国の偉人は、遠い世界の話のように感じるかもしれません。
でも、もし彼が現代に生きていたとしたら、きっと「神童」「天才少年」としてSNSでも話題になっていたことでしょう。
そんな彼の人生からは、私たちが今を生きる上でも大切にしたい「学び方」「挑戦の仕方」「考え方」を学ぶことができます。
この記事では、イブン=シーナーという人物の生涯にふれながら、夏休みに向けての学習のヒントを一緒に探っていきましょう。
イブン=シーナーのすごいところは、一つの分野だけでなく、さまざまな学問に精通していたことです。
彼の代表的な著作『医学典範(カーヌーン)』は、ヨーロッパでも教科書として使用され、近代医学が確立するまでの約600年間、医学生の必読書とされていました。
それほど正確で体系的にまとめられていたからです。しかし、彼の才能は医学にとどまらず、哲学・天文学・音楽理論・心理学・地理学・植物学にまでおよびます。
たとえば、彼は人間の意識や思考の働きについて哲学的に深く考察し、「魂とは何か」「意識とはどう生まれるのか」といったテーマにも果敢に挑んでいます。
これは現代の脳科学や心理学にもつながる重要な問題であり、千年前にそれを論じていたということ自体が驚きです。
イブン=シーナーは、何か一つを極めたからすごいのではなく、学ぶことを楽しみ、多くのことに興味を持って挑戦したからこそ、他の人にはできない発見や創造ができたのです。
最近では「マルチな才能(マルチタレント)」という言葉を耳にしますが、まさに彼はその代表的な存在だったといえます。
中学生の皆さんも「私は理科が苦手だから」とか「歴史は興味ない」と決めつけず、いろんな分野にアンテナを伸ばしてみてください。思わぬところに、あなたの得意が眠っているかもしれません。
「天才って、生まれつきすごいだけなんじゃないの?」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、イブン=シーナーは確かに頭の回転が早かったかもしれませんが、彼の成功の裏にはたゆまぬ努力と探究心がありました。
15歳になるころには地元の医師たちをしのぐほどの知識を持ち、病気の診察や治療に実際に参加していたといわれています。
そして18歳で、王様の病気を治したことで宮廷に招かれるようになります。
このような若くしての活躍には、いくつかの理由があります。
第一に、彼は自分から積極的に学びにいったこと。師がいないときには本を読み、分からないことは何度も繰り返して考える。
ときには夜通しで書物を読み、自分でメモを取りながら理解を深めていきました。
第二に、学んだことを「どう使うか」を常に考えていたこと。
たとえば、医学の知識もただ本に書かれていることを覚えるのではなく、実際の患者を診察しながら応用し、自分のやり方を工夫していたのです。
これは現代の勉強にも通じる話です。
どんなに頭が良くても、「わからないことをわからないままにしない」「誰かに教わるのを待つだけでなく、自分で調べてみる」——このような態度が大きな差になります。
夏休みに少しでも勉強に取り組むなら、イブン=シーナーのように「自分から知ろうとする姿勢」を大切にしてみましょう。それだけでも、周囲と差がついていきます。
イブン=シーナーの人生に大きな転機をもたらしたのが、ある一冊の哲学書との出会いでした。
その本は、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの著作『形而上学(けいじじょうがく)』です。
当時のアリストテレスの本は非常に難解で、普通の人が読んでも理解できないような内容でした。
ところが、イブン=シーナーは何度も読み直し、何日も悩みながら読み続け、やがてその核心を自分の力でつかみ取ります。
彼はこの本との出会いによって、「自分はもっと深く物事を考えられる」と確信を持ち、その後の哲学研究に没頭していくのです。
もし彼がその一冊と出会わなければ、もしかしたら彼の人生は全く違っていたかもしれません。
だからこそ、人生を変える一冊との出会いは、時にとても大きな意味を持ちます。
この夏休み、みなさんもぜひ「一冊の本」と出会ってみてください。それは小説かもしれませんし、伝記かもしれません。
勉強とは直接関係ないように見えても、「この人すごい!」「自分もこうなりたい!」と思えるような一冊を見つけることで、学ぶ意味や目標がぐっと明確になることがあります。
図書館に行ってみたり、家の本棚をあさってみたり、友達におすすめを聞いてみたり……。
運命の一冊が、あなたの手にふれる日が、きっとどこかにあるはずです。
イブン=シーナーの学び方は、「本を読んで終わり」ではありませんでした。
彼は読む→考える→実際にやってみる→振り返る、というサイクルを何度も回していました。
これこそが、本物の学びです。学校のテストで点を取るだけが学習ではなく、「なぜこうなるのか」「自分はどう感じたか」「もし違うやり方をしたらどうなるか」を考えることで、学びは自分のものになります。
また、彼は「正しい答えが一つしかない」とは考えていませんでした。
医療や哲学など、答えがすぐに出ない問題にも向き合い、「どの答えが最もよいか」「どんな条件でそれが変わるか」などを深く考えていたのです。
中学生の皆さんにも、「この問題の答えは○○です」で終わるのではなく、「なぜその答えになるのか」「ほかの考え方はあるのか」などを自分の頭で考える習慣を身につけてほしいと思います。
夏休みは、時間に少し余裕があるからこそ、「自分なりの勉強スタイル」を試してみるチャンスでもあります。
ノートの取り方、暗記の仕方、復習のタイミング、読書の記録のつけ方など、自分が「やっていて気持ちいい」「やっていてわかる!」と思える方法を見つけてください。
それが今後の中学生活、さらには高校・大学での学びにつながっていく大きな武器になります。
最後に、イブン=シーナーの人生訓をまとめるなら、「自分で考え、挑戦し、学び続けることが、未来をひらく鍵だ」ということになります。
彼は決して「楽をして成功した天才」ではありませんでした。
むしろ、何度も壁にぶつかりながら、それを乗り越えようとあがき、自分の力で考えぬくことで前に進んできた努力の人です。
みなさんもこの夏休み、「できるかどうか」ではなく「やってみたいかどうか」で物事に取り組んでみてください。
本を一冊読み切る、苦手科目に1日30分だけ取り組む、理科の実験動画を観てみる、文章を書く練習をしてみる……小さな一歩でも、自分で決めて取り組んだことは、必ず将来の力になります。
イブン=シーナーのような天才になれとは言いません。
でも、彼のように「学ぶって面白い!」という気持ちを持ち続けることができれば、きっと自分だけの道がひらけていくはずです。
この夏休みが、みなさんにとって「人生を変える出会い」や「新しい自分との発見」の時間になることを願っています。
「受験対策を始めたいが何からすればいいか分からない」「志望校に向けてまずは学習習慣から整えていきたい」という方は、ぜひ5-Daysの無料体験授業を受けてみてください!
5-Daysの教室長は地域の教務情報を常にアップデートし、安心して受験対策がスタートできるように準備しております!
無料体験の受付はこちらから!
こんにちは!5-Days 野芥教室の教室長、波多江です。このページをご覧いただき、ありがとうございます! これまで多くの生徒さんと関わる中で感じているのは、「勉強がちょっと苦手かも…」という子ほど、ふとした瞬間にぐんと伸びる力を持っているということです。だからこそ、まずは「できた!」という小さな成功体験を積み重ねること、そしてそれを毎日しっかり承認することがとても大切だと考えています。当教室では、ただ知識を教えるだけでなく、「自分で勉強する力」を育てることを大切にしています。学校のテスト対策はもちろん、将来にもつながる“本物の学力”を、私たちと一緒に身につけていきましょう!皆さんにとって安心して通える教室、そして前向きな気持ちになれる場所を目指して、スタッフ一同、日々取り組んでいます。 まずは体験授業や教室見学だけでも大歓迎です!お会いできるのを楽しみにしています!