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――「わからない」を力に変える、学びのゴールデンルール
「わからないところがあったら、すぐに質問してね」
学校や塾で、先生がこう声をかける場面は日常的に見られます。
しかし、その一言だけで「はい、わかりました」と素直に質問できる子どもは、実はそれほど多くありません。
わからないところがあるのに質問しない――それは、単に恥ずかしさや遠慮の問題だけではなく、「どうやって質問したらいいか分からない」「どこがわからないのか、自分でも分かっていない」など、もっと根本的な原因があるからです。
そして私たちは、こうした“質問する力”=「質問力」が、学力を大きく左右することを現場で何度も目にしてきました。
今回は、塾だからこそ育てられる「質問力」に焦点を当て、「伸びる子」が持つ学びの姿勢や、ご家庭でもできるサポートのヒントをお届けします。
一般的に“質問力”というと、「分からないときに聞く勇気」「先生に声をかける積極性」だと捉えられがちです。しかし実際はそれだけでは不十分です。
本質的な質問力とは――
「自分の理解度を正確に把握し、分からない部分を切り分け、具体的に言語化できる力」
です。
つまり、ただ「この問題わかりません」ではなく、
どこまで自分で考えたのか
何がどうして分からないのか
どの解き方と迷っているのか
といった“自分の頭で考えた痕跡”を示す力が必要なのです。
この力は、学校の授業中に自然と育つものではありません。
だからこそ、少人数制や個別対応ができる「塾」の環境が、大きな役割を果たします。
では、学力が伸びやすい子どもは、どのように質問をしているのでしょうか?
実際に指導の現場で見られる“伸びる子の質問力”の特徴は以下の通りです。
伸びる子は、疑問を放置しません。「なんとなく分からない」で流さず、「ここが変だな」「この考え方でいいのかな?」という小さな違和感をそのままにしない姿勢を持っています。
この習慣は、塾での発問や日々の指導の中で育てていくことが可能です。
「この問題が分かりません」ではなく、「この式の立て方がなぜこうなるのかが分かりません」「途中までできたけど、ここから先の計算でつまずいてしまいました」と、具体的に言語化して伝えられます。
こういった質問は、講師にとっても的確なアドバイスがしやすく、学習効率が大きく上がります。
質問して答えを得たら終わり、ではありません。
伸びる子は「なぜ自分は間違えたのか?」「どこを見落としていたのか?」という自己分析の癖を持っています。
この“振り返り力”が定着力に直結し、「分かったつもり」から「本当に理解できた」に変わるのです。
集団授業ではなかなか質問できない子も、塾の少人数制指導や個別指導であれば、心理的ハードルが大きく下がります。
「質問しても大丈夫」「間違えても恥ずかしくない」という安心感のある環境を整えることで、子どもは本来の知的好奇心を取り戻していきます。
当塾では、単に「質問してごらん」と投げるのではなく、質問の仕方そのものをトレーニングします。
例えば、
〇「どこまでは理解できた?」
〇「他の問題とどう違った?」
〇「考え方は何通りあった?」
と問い返しながら、子どもが“自分の考えを構造的に整理する力”を養えるよう導いていきます。
「質問する=勉強ができない」というネガティブな印象がある子どもも少なくありません。
塾では「質問できたね」「いい気づきだったね」とポジティブなフィードバックを意識的に行い、質問=恥ずかしいという誤解を取り払っていきます。
塾での取り組みに加え、家庭でのちょっとした声かけも質問力の土台になります。
たとえば…
〇「今日はどんなところが難しかった?」
〇「どう考えたの?」
〇「似た問題が出たら、どう解けそう?」
このような質問を通して、子ども自身に「自分の学びを言葉にする」習慣がついていきます。
また、家庭での会話の中でも「わからないって言えることは大事だよ」「質問するのは恥ずかしいことじゃないよ」と価値観の共有をしていくことで、塾での行動にも良い影響を与えるでしょう。
これからの時代、「言われた通りに勉強する」だけでは通用しません。
自分で学び、自分で理解し、自分で行動できる力が必要とされます。
そしてその基盤にあるのが、“質問力”です。
質問力は、
〇問題を分析する力
〇他人に伝える力
〇答えから学び取る力
といった一生モノの学習力の土台になります。
塾という環境は、質問力を育てるための最適なフィールドです。
そして、家庭での理解と協力が、その育成を大きく後押しします。
お子さまが「分からない」を自信に変え、「聞ける子」から「自ら学び取る子」へと成長できるよう、塾と家庭が手を取り合って応援していきましょう。
5-days横川教室の教室長。歴史の授業に自信があり、楽しくてわかりやすい解説が好評です。「生徒が誰かに勉強を教えられるほど得意になってほしい」を信念に、日々指導に熱を注いでいます。現在ダイエットにも挑戦中で、目標はあと5kg減!勉強も健康も、日々コツコツ積み重ねを大切にしています。